ご存知の方も多いかと思いますが、その名はIL BISONTE(イルビゾンテ) !
どちらもイタリアブランドで、イタリアンメイドの品質の良さを謳ってますが、一番の違いはそのブランド戦略でしょうか。
オロビアンコは、日本に(日本市場での商品供給や販売価格を独占的に管理する)代理店を作らず、百貨店や商社、セレクトショップ複数社とパートナーシップを組み、地域や立地、ショップの客層ごとにバラエティ豊かな商品を開発し、供給しています。
色んなオロビアンコが、色んなお店で、色んな値段で売られているのはそのためです。
それとは対照的に、イルビゾンテは、株式会社ルック という商社に日本での販売を管理させています。
※ルックは他にも、フランスブランドPAUL&JOE(ポールアンドジョー)、フィンランドブランドmarimekko(マリメッコ)なども取り扱っています。いずれもツボを押さえたオシャレ路線のブランドですね。
このルックはなかなかのやり手と見え、イルビゾンデのブランド価値はなかなか下がらず、人気も衰えません。
また、直営店以外ではほとんど手に入ることがなく、当然、価格も一定でセールにかかることもまずありません。
どうやって管理しているかと言うと、たとえばイルビゾンテの日本市場での人気を見て、「よぉーし、うちの会社もイタリアに行ってイルビゾンテを買い付けてくるぞ!直営店より、1割引きで売れば人気も出るだろう!」と考える人(会社)がいるとします。
そこでイルビゾンテの本社の住所をインターネットで調べて、電話をかけるなり、直接訪問するなりして、「商品を売ってください!」と、嘆願するとします。
そこで真っ先に受ける質問はこうです。
「うちの商品をどこで売るつもりですか?」
「日本で売るつもりなんですが…」と答えようものなら、、、
即座に
「日本ではルック社と代理店契約を結んでいるので、日本市場での販売を前提としている会社へは商品を売ることができません」
と、こうなるわけですね。
イルビゾンテの創始者兼デザイナー ワニー・ディ・フィリッポ氏
1945年、イタリア・ベネツィアで生まれたワニー氏が1970年ころからコツコツと革製品を作り続け、今に至ります。

製品の特徴としては、何と言っても革の品質とクラフト感!
大量生産していないだけあって、ひとつひとつのバッグから作り手の温もりが伝わってきます(もちろんミシンも使っているでしょうが、他のブランドと比べると、格段に手仕事感があります)。
バッグに用いられる革も、皮本来の色や風合いを生かしたベジタブルタンニンでなめされたものが多く、使い込むほどに色と艶が増します。
ただ、その反面傷がつきやすく、雨にぬれると途端にシミになってしまいます。
これがクレームにつながることも多いのですが、創業者のワニー氏の言葉を引用すれば、すべての傷や汚れも、愛着に変わることと思います。
「雨がふればどちらも濡れ、
晴れればどちらも日にあたり、
あなたが日焼けすれば、
バッグも日に焼けます。
あなたのイルビゾンテは
あなたの一部になるのです」
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