2013年8月30日金曜日

カフリンクスにもオロビアンコ!

「カフリンクス」と聞いてシャツの袖を留めるアクセサリーをきちんと思い描けている方は、ファッションコンシャスな方か、もしくは英語の得意な方ですね。

日本では、どういうわけか、「カフス」とか「カフスボタン」とか呼ばれていますが、まず「カフ cuff」とは袖の部分を指します。それが2つあるので、「カフス cuffs」となり、アクセサリーはそれをリンクするので、「カフリンク cufflink」。こちらも通常2個で1対なので、「カフリンクス cufflinks」となるわけです。


ロゴ入りのものは、ちょっと趣味がよくないですね。
いかにもなブランド感があり。


こちらのなんだかよくわからないモチーフの方が、まだカッコいいと思います。
なかなかブランド前面に押し出したカフリンクスには、良いものがありません。ネクタイの柄とも通じるところがありますが、オーソドックスなモチーフが控えめで似合います。

 【左】ダブルカフス【右】シングルカフス

また、カフリンクスをつけるなら、断然ダブルカフスをオススメします。本来は、フォーマルな場など、シングルカフスが正統のようですが、オシャレ感ではダブルに軍配です。
というか、シングルカフにカフリンクはなにかちぐはぐな印象です。

2013年8月29日木曜日

オロビアンコの傘!

ファッションアイテムの中でも、オシャレを自称する人が最後にお金をかけるところが、だと思います。

・晴れの日は使わない
・よく無くす
・いつも持ち歩くのが邪魔

等々、お金をかけない理由はいくつかあります。
加えて、全身がカッチリ決まっていれば、コンビニのビニール傘でも許される風潮からか、

下着や靴下などのアンダーウェアよりも、、、

メガネやブレスレットなどの装身具よりも、、、

さらに蔑ろ(ないがしろ)にされがちな傘。

だからこそ!

オシャレな傘をさしている人は、好感度高いです。

オロビアンコの傘は、イタリア製。2万円しますが、違いが分かる大人をアピールできます。
バッグがオロビアンコよりも、傘がオロビアンコの方が、相当インパクトあると思います。

ただ、残念なことに、ほぼ完売の売り切れ状態。
だって、かっこいいですもんね。



素材はポリエステル。中棒・ハンドルはメープル材だそうです。う~ん、こだわっている。

2013年8月27日火曜日

オロビアンコのライバル紹介③ Felisi(フェリージ)

フェリージは、オロビアンコの最大のライバルと言っても良いと思います。

Felisi(フェリージ)
※1973年、イタリアの小都市フェラーラで創業。馬具制作に興味を持ち、オリジナルの革製品を作る工房を発足。2013年は創業40周年で記念モデル等も販売。

 ■40周年記念限定モデル「リバーシブルトートバッグ」 
【価格】¥47,250 

以下の3点は両ブランドのおおまかな比較です。
・価格(似たような型で、30%程度フェリージが割高です)
・ターゲット(20代後半から40代くらいまで)
・品質(素材や縫製の面でフェリージの方がしっかりしています)

イメージとしては、オロビアンコを卒業したビジネスマンが買うブランド、または「本当はフェリージが欲しかったんだけど、ちょっと高いからオロビアンコにしました」というような感じでしょうか。

また日本市場でとっている戦略も全く異なり、以前取り上げたイルビゾンテと類似の戦略をフェリージはとっています。
ただ、直営店の他に、セレクトショップにも積極的に卸しているという点がイルビゾンテとは異なります。

Felisiの醜聞と言えば、なんといっても日本の代理店だったFIGOの社長が覚せい剤で逮捕された件でしょうか。
あやうく倒産のピンチだったそうですが、社長同士の仲が良かったユナイテッドアローズに買収され、今日ではセレクトショップのなかでも、特にアローズに商品が多数置かれています。

 創業者兼CEOのアンナ・リザ・フェローニ(Anna Lisa Felloni)女史

今、フェリージをWEBで買うなら、楽天市場、ee-shoppingさんがお勧めです!



2013年8月26日月曜日

オロビアンコのアパレルライン

バッグをコツコツと作り続けてきたオロビアンコ。

日本の同価格帯でのシェアは一番なんじゃないですかね?
もちろん、インポート部門ではと言うことですが。

なぜなら、ドメスティックブランドでは、吉田かばんの「PORTER」があります。

吉田カバンは売上高を公表していませんが、規模からいって数百億かと推察されます。

さて、バッグだけでは勝てないオロビアンコも、関連商品すべてを足すと、将来これを上回る可能性は十分にあります。

なぜなら、今現在ざっと数え上げられるだけでも、

・バッグ
・財布
・傘
・ペン
・ノート
・ライター
・靴
・シャツ
・下着
・ハンカチ
・タイピン、カフリンクス
・香水
・カフェ
・レストラン

という具合に、イタリア生産、日本でのライセンス生産の両輪でどんどん色んなアイテムを開発しているからです。

オロビアンコCEOのジャコモ氏は

「オロビアンコをライフスタイルブランドにするんだ!」

とおっしゃってますが、本当にその通りになりつつあります。
で、本日のトピックですが、2011年からアパレルに力を入れています。
ジャケットやコートなどの重衣料から、ドレスシャツ、ジーンズなんかも展開しているようです。
そのパートナーとして選ばれたのが、名古屋の老舗紳士服メーカーラグラックス信和です。

もともとは生地メーカーだったことからくる素材へのこだわりや、歴史にオロビアンコも納得して、パートナーシップを組んだかと思われます。

お値段は若干高めですが、確かにカッコイイです。
 



 


2013年8月25日日曜日

なぜオロビアンコは直営店が無い!?

ブランドの偽物が多く出回る世の中です。

ネットではかなり安くブランド品が手に入る反面、常にコピー商品(偽物)への不信や、また不良品や修理対応への不安がつきまといます。

特にプレゼントでの購入だったりすると、直営店で間違いのないモノを買いたいというのは、当然の心理です。

ただ、CEOジャコモ氏のブランド戦略上、オロビアンコは直営店が無いんです。

「え?あるじゃん。オロビアンコばっかり置いている店」

と、反応された方。鋭いです。
たしかにあるんです。オロビアンコオンリーのショップは。
たとえば下記のクアトロアンゴリなどですね。


このお店には、オロビアンコの商品しか置いていません。
従って、このお店を「オロビアンコの直営店」と認識する方がいても不思議ではありません。

ただ、オロビアンコCEOジャコモ氏の

「メーカーが直営店を出すと、ものづくりから、金もうけに関心が移ってしまう。だからオロビアンコは直営店事業(小売事業)には絶対に乗り出さないで、色んなパートナーに売ってもらうんだ。その証拠にほら、オンリーショップだったとしても、店名にオロビアンコがついたお店はないだろう?」

とのことです。

2013年8月24日土曜日

オロビアンコのライバル紹介② IL BISONTE(イルビゾンテ)

前回のF. CLIO(エフクリオ)に続き、オロビアンコのライバルブランドを紹介したいと思います。


ご存知の方も多いかと思いますが、その名はIL BISONTE(イルビゾンテ)


どちらもイタリアブランドで、イタリアンメイドの品質の良さを謳ってますが、一番の違いはそのブランド戦略でしょうか。
オロビアンコは、日本に(日本市場での商品供給や販売価格を独占的に管理する)代理店を作らず、百貨店や商社、セレクトショップ複数社とパートナーシップを組み、地域や立地、ショップの客層ごとにバラエティ豊かな商品を開発し、供給しています。

色んなオロビアンコが、色んなお店で、色んな値段で売られているのはそのためです。

それとは対照的に、イルビゾンテは、株式会社ルック という商社に日本での販売を管理させています。
※ルックは他にも、フランスブランドPAUL&JOE(ポールアンドジョー)、フィンランドブランドmarimekko(マリメッコ)なども取り扱っています。いずれもツボを押さえたオシャレ路線のブランドですね。

このルックはなかなかのやり手と見え、イルビゾンデのブランド価値はなかなか下がらず、人気も衰えません。
また、直営店以外ではほとんど手に入ることがなく、当然、価格も一定でセールにかかることもまずありません。

どうやって管理しているかと言うと、たとえばイルビゾンテの日本市場での人気を見て、「よぉーし、うちの会社もイタリアに行ってイルビゾンテを買い付けてくるぞ!直営店より、1割引きで売れば人気も出るだろう!」と考える人(会社)がいるとします。

そこでイルビゾンテの本社の住所をインターネットで調べて、電話をかけるなり、直接訪問するなりして、「商品を売ってください!」と、嘆願するとします。

そこで真っ先に受ける質問はこうです。
「うちの商品をどこで売るつもりですか?」

「日本で売るつもりなんですが…」と答えようものなら、、、

即座に
「日本ではルック社と代理店契約を結んでいるので、日本市場での販売を前提としている会社へは商品を売ることができません」

と、こうなるわけですね。


イルビゾンテの創始者兼デザイナー ワニー・ディ・フィリッポ氏

1945年、イタリア・ベネツィアで生まれたワニー氏が1970年ころからコツコツと革製品を作り続け、今に至ります。







製品の特徴としては、何と言っても革の品質とクラフト感!
大量生産していないだけあって、ひとつひとつのバッグから作り手の温もりが伝わってきます(もちろんミシンも使っているでしょうが、他のブランドと比べると、格段に手仕事感があります)。













バッグに用いられる革も、皮本来の色や風合いを生かしたベジタブルタンニンでなめされたものが多く、使い込むほどに色と艶が増します。
ただ、その反面傷がつきやすく、雨にぬれると途端にシミになってしまいます。
これがクレームにつながることも多いのですが、創業者のワニー氏の言葉を引用すれば、すべての傷や汚れも、愛着に変わることと思います。

「雨がふればどちらも濡れ、
晴れればどちらも日にあたり、
あなたが日焼けすれば、
バッグも日に焼けます。

あなたのイルビゾンテは
あなたの一部になるのです」

最後になりましたが、よく皆さんが勘違いされる「イルビゾンテっていうくらいだから、ビゾンテ(バッファロー)の革を使っているんでしょ?」いう質問へは、はっきりと「ノー!」とお答えいたします。ほぼすべてが牛革です。

今、イルビゾンテをWEBで買うなら、楽天市場、ee-shoppingさんがお勧めです!



2013年8月23日金曜日

日本の百貨店の売上トップ10のすべてにオロビアンコが!

まずはこちらの画像を見てください。
2013.8.21(水)の日経MJに掲載されていた日本の百貨店の売上ランキングトップ200です。



1位以下、こんな感じで各店の売り上げが紹介されています。(括弧内は2012年度の売上)

1. 伊勢丹新宿本店(2368億円)
2. 西武池袋本店(1791億円)
3. 三越日本橋本店(1631億円) 

驚きなのは、トップ10(もしかするとトップ100くらいまで)そのすべてにオロビアンコが置いてあるんです。
つまり、この売り上げの何%かは、確実にオロビアンコが作っているということに。
いやぁ、しっかり日本のマーケットに根を張ってますね。
それにしても、新宿の伊勢丹を抜く店って、現れるんでしょうか。2位との差が500億以上ですから。う~ん。難しそうです。

 

伊勢丹の元カリスマバイヤーの某F氏も国会議員になってしまいましたし。やっぱりブランド力が違うんでしょうか。






2013年8月22日木曜日

コクヨとのがっちりコラボ

「文房具好きに悪いやつはいない」

これは「猫好きに悪いやつはいない」とか「犬好きに悪いやつはいない」とかと類似の物言いなんですが、実際にボールペンやノートにこだわりがあって、大切に使っている人は、好印象だと思います。
プライベートでも、ビジネスシーンでも。


ただ、なかなか自分で高級文房具を買うのって抵抗がありますよね。
昔は中学校や高校の進学祝いって、5000円くらいのボールペンや、おじいちゃんの形見の万年筆だったような気がします(形見は言い過ぎか)。

オロビアンコもそんな日本独特の文房具マーケットにいち早く目をつけて、アパレル(シャツやパンツ、ジャケット)なんかよりも先に文房具を展開してきました。
ここで賢いのがその時にとった戦略!!

闇雲にイタリア生産にこだわるんではなく、きちんと日本のメーカーとコラボしたんです!
パートナーに選んだのはコクヨ


コクヨのサイトでは、ノートや各種のペンに始まり、ちょっとしたカバーやゴムバンドなどの小物類までのラインナップを見ることができます。

2013年8月21日水曜日

これは可愛い!キッズ向けのオロビアンコ「OROBIANCO baby」

さてさて、ご自身にも小さいお子さんがいて日本出張の際には家族を連れてくることもあるという、オロビアンコCEOのジャコモさん。

ファンとの交流会では、特に子供や赤ちゃんへのサービスが良いそうです。
バッグにサインをしてあげたり、笑わせてあげたりと。

さすがはイタリア紳士ですね!

あまり知られていませんが、オロビアンコにはキッズラインもあり、その名は
「OROBIANCO baby」!!

ネットやデパートの上層階キッズ・ベビーのフロアで購入が可能です。
子ども向けということもあり、かなり色柄で遊んだ商品があります。

サイズが小さいと、大胆な色柄でもそんなに嫌味がなく、くどさも感じませんからね。
これなんか、めちゃくちゃ可愛らしいと思いません?
サイズは  w20×h14×d6.5 (cm) です。




話は変わりますが、今朝、東京・青山一丁目のワールドビル前を通りがかると、何やら小さなサイズの服の展示が。
キッザニアの職業体験で子供たちがつくった服をちょっとした展示会のような形で展示していました。
そういえば、2、3日前、小学生くらいのお子さんを連れたいかにもオシャレママ!って感じの人たちがエントランスに列をなしていたなぁ、と。


青山のワールドビル1Fロビー

それにしても最近は子供向けの服もかなりオシャレになってきた感があります。
少子化で子供の数自体は減ってますが、両親はもとより親族総出で資本を投下しますので、子ども1人当たりにかけられるお金は相対的に増えてますからね~。
無印良品のキッズコーナーにもオシャレな子供服が増えてました。

新宿の無印のキッズコーナー


2013年8月20日火曜日

日本で一番売れているオロビアンコって?

オロビアンコの数ある商品の中で一番売れているアイテムってなんだと思いますか?



①定番中の定番ショルダーバッグ「SILVESTRA シルベストラ」

②最安価のビジネスバッグ「PRICCONE プリッコーネ」


③ギフトに最適なペンケース「PRICK プリック」


 


これは実際にオロビアンコの社員の方から非公式な場聞いたことなんですが、、、

正解は







③ギフトに最適なペンケース「PRICK プリック」

でした!
やっぱりアンダー¥5,000っていうのが効いているんでしょうかね。
  

2013年8月19日月曜日

ついにイタリアでの販売情報をキャッチ!

オロビアンコと言えば、イタリアブランドを標榜しているくせに、


「イタリアで売ってない」

「イタリア人は知らない」

「イタリアで見かけない」

と、散々言われまくって、ついには

「日本がでっち上げた、単なる企画ブランドでは?」
 
という声まで聞こえてくる始末。

確かに、フェリージのバッグが日本のマーケットで品薄になって、それまでフェリージの下請け工場だった(一説によればダニエル&ボブの下請け)ファクトリーに、日本人バイヤーが企画を持ちかけたことがそもそもの始まり、、、らしいという歴史を考えれば、プラダのような純然たるイタリアブランドとは言えないのかも知れません。

ただ、グローバリゼーションが今日のように進んでくると、もはや国とブランドをそのまま繋げて考えることがあまり意味のないようにも思えてきます。

たとえば、ファブリックで有名なフィンランドのマリメッコ。
マリメッコの生地をデザインしているのが、日本人デザイナーだったら、しかも原材料となるコットンがインド産だったら?
果たしてそのブランドをフィンランドブランドだと呼ぶことに抵抗を全く感じないでしょうか。
その上、生地を織る機械がフランスのものだったりする可能性も無くはないですよね。

※原材料と織機については想像です。デザイナーは実際に日本の方がいるそうです。


ひとつのバッグが出来上がるまで、生産の仮定で様々な国が関わる可能性があります。
企画、原料、工場、デザイナー、原産地、販売地域、、、このうちのどこからどこまでが一国で寡占されていたら、○○ブランドと言えるのでしょうか。

現在はたとえばイタリアなんかだと、生産行程の何%がイタリア国内だと「MADE IN ITALY」と名乗っていいという法律があります。
確か70%くらいだった気がしますが。

デザイナーがアメリカ人だろうと、原料が中国のものだろうと、工場で働いてる職人が東欧人だろうと、ミシンが日本製だろうとです。

、、、話が少しずれてしまいましたが、イタリアでの販売情報をついにつかみました!

ローマ三越です!(クリックでフロア案内に飛びます。他にも日本で有名なイタリアのバッグブランドが並んでいるようです。 デルガ、アルマーニ、バリー、オロビアンコ、イル ビゾンテ、エフクリオ、、、他)

ローマとは言え、日本の百貨店ということで、ちょっと反則な気もしますが。

とにかくイタリアでも売っていることが判明しました!


2013年8月16日金曜日

オロビアンコのライバル紹介① F. CLIO(エフクリオ)

今日はオロビアンコのライバルブランドを紹介したいと思います。

F. CLIOの前にフェリージを紹介しないと!というような声が聞こえてきそうですが、また別の機会に順次紹介していければと思います。

他にもダニエルアンドボブやイルビゾンテも、まぁ同じような部類に入ると思います。
オロビアンコが一番安価ですが。。。

さて、このF. CLIO(エフクリオ)はメンズファッションの祭典PITTI UOMO(ピッティ・ウォモ)でもブースを構えるブランドですが、2010年誕生の新進ブランドです。
※公式サイトを見ると、堂々とF. Clio / Milano / 1983 / Made in Italyとありますが、1983年は、カバンの販売会社を立ち上げた年です。F.Clioのブランド自体を立ち上げたのは、2010年です。 軽~く歴史の水増しですね。

ここも、オロビアンコやフェリージが喜んで使うリモンタ社のナイロンかな?と思いきや、同じくイタリアの高級生地ファクトリー、サンティ社のものだそうです。

中心価格帯は3万~6万程度で、オロビアンコよりも、ちょうど1万円程度高いイメージでしょうかね。


私のイメージでは、オロビアンコよりも、ほんの少し、都会的な印象です。
セールになってましたが、↓こんなチェックも可愛いですよね。



F. CLIO(エフクリオ)WEBで買うなら、楽天市場、ee-shoppingさんがお勧めです!







※2013年10月6日追加※
今回の記事が人気だったので、その2と題して、エフクリオの追加情報を書いています。

オロビアンコのライバル紹介① F. CLIO(エフクリオ) その2



2013年8月14日水曜日

セール時の利益のからくり。

基本的にセール禁止のオロビアンコも、近年セールにかかるようになってきました。

セールは消費者にとってみれば、購買意欲をそそり、また節約にもなる魅力的なキーワードですが、 はたして売る側にとってはどうなんでしょうか。

たとえば、50,000円のビジネスバッグがセール特価で40,000円になっていたとします。
この場合、私たちがお店で買う時の値段(小売価格)は20%OFFということになります。

そうなると、私たちが得した10,000円という差額は、丸々お店(小売店)にとっては損失なんでしょうか。

たとえば、50,000円という定価(元上代または希望小売価格)の60%で、お店がこのバッグを仕入れていた場合、仕入れ値は30,000円となり、セール価格(40,000円)でバッグを1本売った場合の粗利は10,000円です。

「な~んだ、お店が10,000円儲かってんならいいじゃん」

と思いがちですが、仕入れのコスト(配送費、人件費)や店頭での販売コスト(管理費、人件費、包装費)に、お店自体を運営するための色々なコスト(テナント料、光熱費などのランニングコスト)がかかりますので、30,000円で仕入れたバッグを40,000円で売る(粗利25%)のは、ビジネスとしてはあまり成功しているとは言えません。

そこで、オロビアンコのバッグに限らず、小売業界では、セール時にメーカーや卸業者に負担を分担してもらうのが常識です。

たとえば、、、上記の50,000円のバッグが、そもそもイタリアのオロビアンコの工場では130EUROで売られていたとします。

この場合、各社の利益は大まかに想定すると、以下のようになります。

オロビアンコの売値:130EURO(16,900円)

卸業者の利益:+13,100円

小売店の利益:+20,000円(粗利は40%)

消費者の買値:50,000円

※1EURO=130円計算
















これを、セール時の利益配分で書き直すとこうなります。


オロビアンコの売値:130EURO(16,900円)
※通常、海外メーカーがセールの負担をすることはありません。従って、ここは変わらず。
※日本のメーカーなら応じてくれるかもしれません。 

卸業者の利益:+8,100円
※卸業者は本来13,100円の利益を8,100円に抑えて、差額の5,000円を小売店に返金します。 

小売店の利益:+15,000円

※40,000円で売るバッグを2,5000で仕入れたことになります。
※小売店は本来20,000円の利益を15,100円に抑えますが、、、それでも粗利は約38%で、利益率としてみれば通常販売時とあまり変わりません。


消費者の買値:40,000円

※1EURO=130円計算

このようにして、消費者が得する利益に対する販売者側の損失を分担するわけです。
この場合に一番泣きを見るのは、卸業者ですね。
ただ、卸業者も自分たちの利益率を考え、値引き額をもう少し抑えることもできます。
これは、小売り会社と卸業者との契約や交渉によって決められていますね。

2013年8月13日火曜日

オロビアンコもワゴンセールの時代・・・。

夏のセール真っ只中ですね。

気温が上がると、暑さを嫌って外出しない人、外出先のお店の中でクーラーにあたって涼む人、それぞれがいると思いますが、ネット通販が伸びている昨今は、みなさん部屋の中でオンラインショッピングされているんでしょうか。

オンラインショッピングには無い、リアルなSaleの醍醐味のひとつとして、ワゴンセールがあると思いますが、ついにオロビアンコの小物もワゴンに並ぶ時代になりました。

お得感とブランドバリューの下落感が相半ばしていて、ちょっとさみしげです。

それでも大体、20%OFFとか、30%OFFといった感じです。

この財布は、結構いろんな所で売れ残っているのを見ますね。
二つ折りが¥15,000くらい、長財布が¥20,000くらいです。

そこから、 20%OFFとか、30%OFFです。






ロゴがバッチリ入っています。
某百貨店の紳士服フロアにて。

2013年8月9日金曜日

クロコダイル革のオロビアンコ!?

オロビアンコのアイテムに使われている革は、ほとんどが牛革です。

まれに馬や爬虫類系も使われるようですが。

クロコっぽいのは、もちろん型押しですね。

タグに「COCCOLINO」とあれば、牛革のクロコ型押しであることがわかります。

NYLON NERO / COCCOLINO LUCIDOとあれば、黒いナイロンと焦げ茶のクロコ型押しのバッグということですね!

色表記がイタリア語なので最初は分かりづらいですが、ネットなどで購入するとき「画面上では色味がよく分からん」という場合に参考程度になります。

よく出てくる色名前の代表的な例は、

NERO(ネロ:黒)
ROSSO(ロッソ:赤)
BLU(ブルー:ネイビー)

といったところでしょうか。
ご参考までに!!

2013年8月8日木曜日

オロビアンコと謎の女性

ウェブなどでオロビアンコの紹介文に良く出てくるこちらの説明。

1996年、ジャコモ・マリオ・ヴァレンティーニ(Giacomo Mario Valentini)とエリサ・ロヴァティ(Elisa Lovati)が設立。

 ジャコモさんはメディアにも頻出していらっしゃるのでご存知の方も多いかと思うのですが、もう一人のエリサ・ロバティさん?

いったい誰なんでしょうか。

私はこの人なんじゃないかと思うんですよね。
オロビアンコのセカンドライン「オロビアンコ・ユニーク」のタグにでで~んと構えているこちらの女性。



ちなみに、このユニークラインは、アローズのWEBによれば、


 だそうです。
 
こちらは珍しくウエストバッグでしょうか。ボディバッグも少々、食傷気味ですもんね。

ユニークラインの実態は、どんどん巷に溢れてくるオロビアンコとの差別化だと思うんですが、実際にほんの少し安い価格設定になっています。
異なるセレクトショップのバイヤーが同じ商品を買い付けてしまう危険性も昔はあったので。

今でも、異なるルートで同じ型が日本に輸入されて、微妙な価格のばらつきも含めて、それぞれのお店の店頭に並んでいることがあります。





2013年8月6日火曜日

エチカ表参道のユナイテッドアローズにもオロビアンコ

日々、日本中の小売店への浸透を進めているオロビアンコ。

既存のいわゆるお店の立地からは飛び出している、高速道路のサービスエリアや駅地下の店舗なんかでも、オロビアンコを見ることが多くなってきました。

まぁそれは、ブランドの力や戦略というよりも、パートナーの小売企業の力によるところが大きいんだと思います。

表参道のエチカには、「ザ ステーション ストア ユナイテッドアローズ」という坪数の少ない狭小店舗があります。たしか2年ほど前にできた店舗です。

ここにもオロビアンコのアイテムが並んでいます。

オープン当事はバッグや小物のバリエーションも多かったのですが、 売れなければ在庫を抱えることになり、小さい店舗は商品の回転率が悪いと途端に経営が厳しくなるので、徐々に少なくなってきているようです。

つい先日訪れたときには、わずかにレディースのトートが並んでいるのみでした。

うーん、、、どうなるんでしょうか。


珍しく苦戦しているオロビアンコさん。




2013年8月4日日曜日

オロビアンコのfacebookページには情報満載!

オロビアンコのfacebookページで、2013の秋冬コレクションが先駆けて発表されていました。

千鳥格子のインパクトある柄(英米圏では、この柄をハウンドトゥースっていうんですよね。犬の牙みたいだからとか)が印象的に使われています。

ただ、こういう柄を出すためには、ナイロンじゃなくて、ポリエステルでジャカード織りになるはずです。
過去にもドットとか、オロビアンコのロゴの入った生地を裏地ではなく表面で使った商品がいくつかありましたが、どうしても、毛羽立ちやほつれの問題が多く、敬遠されてしまいがちです。

 この生地は、corona(おそらくオロビアンコの王冠柄:クラウンの意?)という名前です。小物で使うと可愛らしいですよね。


 corona生地は、裏地の定番です。柄がきれいな分ほつれやすいので、よくクレームや修理トラブルのもとになっています。


こちらはドット柄。あまりバッグでは見ませんね。

2013年8月2日金曜日

オロビアンコのテカテカした財布


とってもテカテカしています。
オロビアンコの特徴と言えば、ナイロンと本革のコンビネーションだと思いますが、ナイロンは老舗のイタリア生地メーカー、リモンタ社のものを用いていることで有名です。

フェリージなんかも同じメーカーの生地ですよね。

ところが、ここ数年で、写真のテカテカした生地を使ったバッグが増えてきました。

この素材の名前は、 

Drillak (ドリラック)!


と言って、コットンツイルにポリウレタンでコーティング加工をしています。
発色もきれいで、防水性能があり、また高級感も感じられるのですが、どうしても使用しているうちに、コーティングがはがれてきたり、汚れてきます。

それでも2~3年はもつと思いますが。

オロビアンコの製品に必ずついているタグを見ると、NYLON ROSSO(赤いナイロン素材) とか、DRILLAK T.MORO(ドリラック素材のブラウン)とか、イタリア語で書いてあります。

オロビアンコは毎年新しい素材を製品に投入してくるので、ジャカード織とか、コットンとか、素材から商品を選ぶのも楽しいですね。